組織のリーダーの発達段階がその組織の規範に大きな影響力を持っています。
したがって、組織の規範、文化をそれぞれのメンバーがどのように解釈しているかを調査していくことで、その組織の規範や文化がわかり、またその組織課題やデメリットも予測可能になる場合があります。
逆に言えば、組織の規範や文化は、リーダーの発達段階の鏡のような側面があるとも言えます。
しかし、もちろん組織のリーダーの正確な発達段階を知るには、アセスメントを正式に受ける必要がありますが、そのような詳細かつ正確な発達段階を知ることそのものを目的とするというよりは、組織をより健全にするためにはどのように私たちは、組織診断をしていく必要があるのか、ということについて有用なレンズを手に入れたいという文脈において、発達理論のレンズに有効性があると言えると思います。
発達支援コース2022イントロダクション 成人発達理論×リーダーシップを終えて
2022/07/08
優勢な集団の規範は予測可能なデメリットを生み出す可能性がある。
私たちは、自分の組織に対して抱いている美徳とその裏腹になっているデメリットをコインの両面として見る必要があります。
ドンベックやクレアグレイブスのスパイラルダイナミクスや、フレデリックラルーのティール組織で論じられている組織論などのレンズからも、有効なフレームを手に入れられますが、今回はSTAGESモデルのリーダーシップスタイルという観点も提供しました。
STAGESモデルとスパイラルダイナミクスやティール組織の違いは、アンバーとオレンジの間に、3.0のExpertの視点が存在している点です。これは、スザンヌクックグロイターの発達モデルでも同様です。
そのレンズで見ていくと、オレンジ段階だと思っていたリーダーは、もしかしたら、3.0Expertのリーダーシップスタイルをとっている、ということが見えてくる場合があります。
このように、複数の発達理論を知っていることによって、これまで硬直的に見ていた段階、というものをより多元的に、統合的に使用することができるという体験をしていただきました。これにより、サポートする必要なポイントが変わる可能性があります。
どの段階がよくて、どの段階が悪い、ということではなく、中立的に、長所と短所を知っていくことが必要です。
それぞれのリーダーシップスタイルには、長所があり、短所があるということを中立的に知り、己のバイアスに気づくことそのものがシャドウワークになっていきます。
マークフォーマンの「対人支援者がどのように臨床場面で発達段階アセスメントを活用していくのか?」というテーマについてもご紹介しました。私たちがおこないたいのは、正式で正確な発達段階のアセスメントではなく、クライアントさんの全人格をよりよく知りたいのです。そのためには、クライアントだけでなく、自分自身のパースペクティブに気づく必要があります。
ドンベックやクレアグレイブスのスパイラルダイナミクスや、フレデリックラルーのティール組織で論じられている組織論などのレンズからも、有効なフレームを手に入れられますが、今回はSTAGESモデルのリーダーシップスタイルという観点も提供しました。
STAGESモデルとスパイラルダイナミクスやティール組織の違いは、アンバーとオレンジの間に、3.0のExpertの視点が存在している点です。これは、スザンヌクックグロイターの発達モデルでも同様です。
そのレンズで見ていくと、オレンジ段階だと思っていたリーダーは、もしかしたら、3.0Expertのリーダーシップスタイルをとっている、ということが見えてくる場合があります。
このように、複数の発達理論を知っていることによって、これまで硬直的に見ていた段階、というものをより多元的に、統合的に使用することができるという体験をしていただきました。これにより、サポートする必要なポイントが変わる可能性があります。
どの段階がよくて、どの段階が悪い、ということではなく、中立的に、長所と短所を知っていくことが必要です。
それぞれのリーダーシップスタイルには、長所があり、短所があるということを中立的に知り、己のバイアスに気づくことそのものがシャドウワークになっていきます。
マークフォーマンの「対人支援者がどのように臨床場面で発達段階アセスメントを活用していくのか?」というテーマについてもご紹介しました。私たちがおこないたいのは、正式で正確な発達段階のアセスメントではなく、クライアントさんの全人格をよりよく知りたいのです。そのためには、クライアントだけでなく、自分自身のパースペクティブに気づく必要があります。
ジミーパーカーの「発達それ自体のために発達を促進することへの警告」というのもご紹介しました。
私たちは、現在それぞれの役割やタスク、課題に対して、スキルや時間などのリソースのギャップも埋めていきながら、一方で、発達段階のギャップも起こっています。
私たちは対人支援する上で、自分自身のシャドウや投影に気づいて、クライアントをありのままに理解するという発達的な課題に直面していたり、組織で起こる発達段階の違いから来る誤解や偏見や投影に対して、コラボレーションを促していくという課題に直面しています。
一方で、組織のメンバーやクライアントに対して、その人自身の全人格を抜きにして、発達することそのものを目的とししまわないためにも、自分自身の視点に気づいて、投影に気づく必要があります。